3日目の朝。

朝食はご飯、ベーコン、玉子焼き、梅干し、味噌汁。

早く朝食を済ませた子達は、二階で寝転んでくつろいだり、まだ眠たい子はまどろんでみたり。

だいぶ山王学舎での生活にも慣れてきたようで、そのくつろぐ姿が微笑ましく思えました。

そして、恒例の朝礼では三日目のスケジュールをみんなで確認。

この日もみんなの意見を聞き、午前中は室内でゆっくりと過ごす事に決まりました。

昼食はやきそば。

午後の探索に備えて、モリモリいただきました。

そして、午後からはいよいよ街探索。

昨日とは打って変わって、快晴の3日目。

いよいよ、とは書きましたが、うなだれる程の強い日差しと燃えるような暑さに、待ちに待った感はさほどない子ども達。

ですが、さすがに室内遊びも飽きたようで、出発時間が近づくにつれ探索へのボルテージが上がってきている様子でした。

チームごとに担当の先生と目的地を決め、塩分チャージタブレットをポケットぱんぱんに詰め込み、それぞれ違う場所へ出発しました。

そして帰舎後、一息ついた後は、昨日描いた理想の地図に、今日歩いて見てきた実際の街の風景を描き足してもらいました。

 

こうしてようやく完成した夢と現実の挟間の地図。

子ども達の想像力の素晴らしさが詰まった素敵な大作となりました。

これを眺めて、人生にはもっと何かあるはず、という思いに大人は駆り立てられるのではないでしょうか。

 

そして、今夜の夕飯担当は春住チーム。

献立は「やわらかいハンバーグとフルーチェ」

ハンバーグの他には、付け合わせの野菜として、ブロッコリーとコーンをバターで炒めました。

みんな積極的に動いてくれたので、スムーズに完成させることが出来ました。

そして食後は千石湯で汗を流し、22時には消灯。

3日目でさすがに疲れてきているだろうと思いましたが、まだまだまだ元気のあり余る子ども達。

この日もひそひそ、たまにどたどた聞こえながら夜は更けていきました。

いよいよ明日は最終日。

ブログもその4へ。

2日目の朝。

朝食はコロッケパンでした。

朝からコロッケパンは重いよという訴えなのか、この表情。

まだ電源が立ち上がっていません。

この日は林間学校メイン企画のオリジナルマップ作りの為に、山王学舎の近所を探索する予定だったのですが、まさかの台風接近のため風雨吹き荒れる生憎のお天気。

という事で、みんなで話し合った結果、映画鑑賞をする事になりました。

映画よりも遊びたい子達は、二階でボードゲームやお絵描き。

この狭い山王学舎の中で、天候に合わせて柔軟に楽しんでくれる子供達にはとても助かりました。

そして2日目午前中の時点で、既にみんな仲が深まってきている様子だったのでとても安心しました。

昼食前には、少し宿題タイム。

昼食は冷やしそうめんと天ぷらでした。

揚げたての野菜天、肉天、魚フライと食べる冷たいそうめんは大盛況で、みんな沢山おかわりをしてくれていました。

そして昼食後、近所探索はできていませんが、マップ作りへ。

「自分の住む街にこういう建物や施設があったらいいな」「街がこういう取り組みをしていたら楽しそうだな」といったような理想の街を想像してもらい、それをマップに落とし込んでもらうことになりました。

大人だと照れや気負いがあり、一旦考えて手が止まってしまう気がしますが、さすがは子ども達。

予定外の無茶振りに、こちらも柔軟に対応してくれ、すらすらと描き始めてくれました。

りんチームのテーマは「水」。

水の都・ストックホルムのような運河で囲まれた街。

色鉛筆だけで何層にも渡って一生懸命塗り込まれた深い青は、とても幻想的に仕上がっていました。

春住チームのテーマは「魔法」。

魔法で何でも作ってしまうお店、魔法のアイテムを販売するお店、移動手段は空飛ぶほうき等、ファンタジーに富んだ街。

こちらのチームは、みんなで一旦意見を出し切り、それをリーダーがメモ書きでまとめ、それぞれの区域を決めながら地図を描き出すという段取りを組んでいました。

意見はファンタジー、段取りはリアリズム。

ポニータ・ゴリラチームのテーマは「ゲーム」。

女子とは対照的に、色使いよりも細かい箇所まで描き込まれている点に目がひかれました。

平和で住みよい社会なのか、はたまた情報統制がなされた暗黒社会なのか、個人的に見ていてワクワクしてきます。

そして、2日目の夕飯担当はポニータ・ゴリラチーム。

献立は、「肉!野菜!」。

豪快な献立とは裏腹に、とても美味しいポークソテーを仕上げてくれ、こちらもおかわりを取り合う程、大盛況の売れ行きでした。

そして、今夜はちゃんと開いていてくれた近所の老舗銭湯・千石湯へ。

 

一日の汗と疲れを流し、2日目も無事に終了。

明日はようやく折り返しの3日目。

怒涛の林間学校。

ブログはその3へ。

このイベントは、3泊4日の宿泊体験を山王学舎で行います。

普段とは違う友達との交流、共同料理、また一緒の学びと体験を通じて、子ども達の自主性と協調性を図るプログラムです。

先生、お手伝いをしてくれるお兄さんやお姉さんと一緒に過ごす夏の体験は、都市部の子ども達にとって、異年齢のコミュニケーションの発達や、思いやりを育むことができ、地域で子どもを見守る狙いです。

ということで、8月5日(月)から行われた学び舎林間学校・前期の様子をお伝えします。

初日は13時に集合しました。

初めてのお泊りでうしろ髪を引かれ合っている親子、初めて訪れる山王学舎の内装を物珍しそうに見渡す子、既に帰りたそうな表情をしている子、親子共にみんなそれぞれ不安を少し抱えながら敷居をまたがれていました。

そんな親子を見て、ぼくらスタッフもいよいよ始まるのだな、とグッと身が引き締まりました。

まずは3チームに分かれ、それぞれチームでの役割分担、チーム名、この林間学校での目標を、時間を掛けてじっくりと話し合ってもらいました。

こうして生まれた春住チーム、りんチーム、ポニータゴリラチーム。

初対面同士の子が多かったであろう中、真面目に話し合い、チームごとにそれぞれの指針を発表してもらいました。

その内容から、「これからみんなでやっていくんだ」という気概が感じ取れ、とても頼もしく思えました。

そして、自由時間。

お菓子が配られ、少し緊張が取れてきたのか、一気に学舎内のボリュームが上がり、この辺りから柔らかい表情が見え出してきました。

そして、16:30からは宿題タイム。

みんな嫌々ながらも、しっかりと静かに宿題に向かってくれていました。

その宿題チームの裏では、りんチームが夕飯の買い出し&調理を開始。

今回の林間学校では、夕飯の献立から調理までを子ども達が決めてやってもらうルールだったので、初日はりんチームが担当してくれました。

献立は、唐揚げ、スープ、梅ひじき、オレンジ。

揚げ物のみで終わらず、ぼくの主観だと少し渋い梅ひじき、というサッパリおかずを持ってくるあたりが、女子だなぁと感心しました。

先生達と協力して、お腹を空かせたみんなの為に一生懸命作ってくれた唐揚げ定食。

いつも残しがちな千切りキャベツでさえ、愛おしく思えるようになったのではないでしょうか。

みんなモリモリ食べてくれ、大盛況の夕飯となりました。

そして、食後は銭湯へ。

近所の老舗銭湯へ歩いて行く予定だったのですが、スタッフが下見に行ってみると、まさかの臨時休業の張り紙。

ということで、急遽車で少し遠いスーパー銭湯へ行きました。

長風呂する子が続出する程みんな広いお風呂を楽しんでくれていたようで、予定は狂いましたが結果的にとても良かったです。

そして帰舎後は、すぐさま就寝準備。

緊張等で疲れたのでは?という心配もよそに、まだまだ眠る気配のないパワフルな子ども達。

コソコソ話しが微かに聞こえる中、まずは初日の夜が更けていきました。

まだまだ続く林間学校。

ブログもその2へ。

8月3日(土)に行われて、学び舎お泊り読書会の様子をお伝えします。

第三回目となる今回は、これまで男女の比率は同じぐらいだったのですが、初のオール男子の会となりました。

19時に集合し、まずは夕食タイム。

バヤ先生が肉詰めピーマン定食を作ってくれました。

夕食作りから、読み聞かせ、時にハスキーボイスで子ども達を叱りつけるバヤ先生は、母性と豪快さを兼ね備えたとても心強い存在です。

お泊りという事で、ハイテンションな子ども達。

一緒に夕食を楽しみながら、子ども達の沸騰気味の温度をほどよく冷まし、いよいよ読書へ。

20時頃から始まりの会&持参した本の紹介を始めました。

毎回、初参加の子達が多いので最初は緊張気味で、みんなの前で本の紹介をするのは「恥ずかしい」「面倒くさい」とクレームが多発します。

でも、そう言いながらも周りとコミュニケーションを取り出し、仲を少しずつ深めていっている印象です。

子ども達は大人ほど年齢や学年の垣根を気にせず、どんどん話しかけていくので良いですね。

持参した本や紹介スタイルがみんな違い、それぞれのキャラクターが垣間見えるので、スタッフとしては面白い時間です。

そして、いよいよ読書スタート。

貸し出した寝袋にくるまり、すでに眠いという声もちらほら聞こえる中、読書を楽しんでいました。

少し本に飽きた子は、先生と寝転びながらお絵描き。

手前味噌ですが、山王学舎の先生たちはみんな絵が上手なので、子ども達も喜んでいました。

そして、22時に消灯。

なんだかんだでまだまだ元気があり余る、小腹が空いた子ども達の為に、バヤ先生が夜食のおにぎりを握ってくれていました。

こうして空腹を満たし、ランタンの灯りで読書を続けたり、大人には入りきれない子どもだけのコソコソ話しを楽しんでいる様子の中、夜は更けていきました。

そして、早朝6時頃。

夜更かししていたはずの子ども達が元気に起き出し、7時起床なのにな…と思いながら先生達も起こされ、みんなで健全な起床時間を迎える事ができました。

朝からボリュームのつまみがおかしい子ども達と一緒に、朝食前の全力ラジオ体操。

最近はYouTubeですぐにラジオ体操動画が出てくるので便利です。

血流もめぐり更に元気になった子ども達。

気持ちの良い陽射しを浴びながら朝食をいただきました。

そして、10時のお迎え時間まで部屋の掃除や読書、それぞれ好きな事をしながらお母さん、お父さんを待ち、今回のお泊り読書会もトラブルなく無事に終える事ができました。

参加してくれたみんな、ありがとう。

家とは違い不自由な点も多いだろうけど、周りとコミュニケーションを取りながら、読書を楽しむ時間を作ることができたのなら嬉しいです。

もちろん、コミュニケーションを取らず、ひとり読書の世界にこもるのも良しです。

そして、お預けしてくれた保護者の方々もありがとうございました。

我々スタッフこそ、子ども達がもっとのびのびと読書が楽しめる環境を作っていくよう努めますので、どうぞよろしくお願い致します。

次回は9月7日(土)。

既に女子のご予約もいただいているので、オール男子とはならないと思います。

男女共にご予約お待ちしております。

 

7月28日(日)に行われた学び舎子ども料理教室の様子をお伝えします。

今回のテーマは「甘いもの」ということで、チーズケーキを作ることにしました。

毎回大盛況の料理教室。今回もキャパぎりぎりの人数の子どもたちが集まってくれました。

人数が多く、焼き時間も長いので時間を持て余してしまうと思い、4グループに調理と工作のローテーションを組みました。1階の調理場では本物のケーキ作りを、2階では工作好きな先生たちと偽物の画用紙ケーキを作ってもらいました。

まずは、1階の調理チームの様子から。

そして2階の工作チーム。

工作・料理ともに、子どもたちは一生懸命取り組んでくれたので、素敵なケーキたちが仕上がりました。

チーズケーキが完成してこれで終わり!かと思いきや、サービス精神旺盛なバヤ先生が「チーズケーキだけでは物足りないのでは」と気を利かせ、急きょパフェづくりも追加してくれました。

食べたことはあっても、実際にケーキを作ったことがある子は少なかったようです。「こうやって作るのか」と行程をしっかり確認しながら、調理に臨んでいる姿が印象的でした。バヤ先生が途中途中で、泡立て方や温度などでも味が変わってくると子ども達にアドバイスしていたので、お菓子作りは意外と難しく繊細なんだと知れたのではないかと思います。

ご参加ありがとうござました。

次回のテーマは「スタミナ」です。すでに満席が近づいているので、参加ご希望の方はお早目のご予約をお願いいたします。

読書の会同様、7月の子ども食堂も2週連続で行われたので、まとめてその様子をお伝えします。

まず20日の回は、2ヶ月に一度やってくる定番メニュー「唐揚げ定食」。

今回から、以前紹介した青山さんに続き、山王学舎をサイトで知り、お手伝いを志願してくれた出光さんが調理サポートとして入っていただく事になりました。

手慣れた手つきと手際の良いふたりのおかげで、これまでよりも美味しい食事を提供することができると思います。

お二人とも、本当にありがとうございます。

そして、毎回お世話になっている福岡子ども専門学校の生徒さん達もありがとうございました。

配膳サポートから子ども達のお世話までしていただき、我々スタッフも子ども達も若いパワーにとても助けられています。

男くさかった山王学舎が、女性陣のおかげで照明の実力以上にとても明るく感じますね。

子ども達は校区の垣根を越えて仲良くなってきているようですし、次回のメニューと開催日を聞いてくるほど楽しみにしてくれているようなので嬉しく思います。

 

そして、次は翌週27日に行われた「豆腐ハンバーグ丼」の回の様子です。

ちなみに、今月のポスター2枚は山王学舎の昌美先生が描いてくれています。

美術、デザイン学校出身の先生が多いこの山王学舎。

毎回ポスターを描くノルマが特にあるわけではないのですが、子ども食堂を彩る為にいつの間にか誰かしらが持ってきてくれるのでこれまた有難いです。

そして、この回は出光さんが調理リーダーとしてみんなを引っ張ていってくれました。

この日は、近所の春住小学校のお祭りがあったので、祭り帰りに寄ってくれた子ども達や家族で賑わっていました。

この日も猛暑日だったので、ぼくは暑さでへこたれそうになっていましたが、子ども達の陽気な浴衣姿を見て夏がやってきたんだなと感じることができ、元気をもらうことができました。

風物詩を見て季節を感じることは大事ですね。

そして、出光さん特製の豆腐ハンバーグ丼は、色とりどりでさっぱりと食べることができたので、これにも夏を感じることができました。

いろんな人や物に勝手に夏を重ね、勝手に思いを馳せながら8月も頑張っていこうと思います。

ご来店いただいたみなさん、ありがとうございました。

前投稿で書きましたが、次回の子ども食堂は光薫寺で行います。

ご予約お待ちしております。

 

学び舎子ども読書の会、普段は隔週で行われているイベントなのですが、7月は2週連続で行いました。

ということで、2週分まとめた様子をお伝えします。

梅雨が明け、今年も灼熱の太陽がじりじりとからだを焼き付けてくる夏がやってきました。

口数少ない人見知りの大人、子どもでさえも、「暑いね」という話題でとりあえずの時間は稼ぐことができることでしょう。

そんな暑い中、今月もたくさんの子ども達が、読書と涼しさを求めて山王学舎へ集まってくれました。

7月のテーマは「日本」。

今回も「日本」以外の本でも、読みたい本であればもちろんO.Kだったのですが、みんな意外と日本に関連した面白そうな本を持ってきていました。

テーマ外の本では、あいかわらず星新一シリーズが人気のようです。

各々好きな体勢で本に向かってくれています。

日本の歴史を学校で勉強中の6年生の子は、歴史問題集なども使いながら黙々と歴史本を読みふけっていました。

ぼくにはオーストラリア人の友達がいるのですが、日本の文化や歴史、自分の家系のルーツはどこにあると思う?等のことをよく質問されます。

でも、学生時代の歴史知識も抜けていっている上に、ルーツについてはあまり考えたことがなかったので、なかなか良い返答ができません。

自分の事、母国の事ぐらい知っておきたいし、そんな話で盛り上がれたら、国は違えど、言葉たどたどしくとももっとわかり合えるのかな、と思うことがあります。

回りくどいですが、読書している子ども達を見習って、ぼくも日本のことをもっと知らないといけないな、と考える回となりました。

そして午後からの読書感想画制作も、一生懸命頑張ってくれていました。

歴史問題集を読みふけっていた子は、偉人たちを丁寧に描きまとめていました。

間の抜けた卑弥呼の表情、すごく素敵です。

次回の読書の会は、8月10日(土)です。

8月のテーマは「ファンタジー」。

そして、ひとつ注意点があります。

通常の読書の会のスケジュールは、10時から読書を始め、12時にお昼ご飯、午後は読書or読書感想画制作という流れになりますが、10日だけは特別で午後からは読書感想画制作をご近所の光薫寺で行います。

その日、光薫寺では山王ひなた美術教室主催の「玄海のお魚絵画コンクール」が開催されているので、そのイベントに山王学舎も便乗させてもらおうと思います。

その後は、そのまま光薫寺で子ども食堂も開催しますので、こちらも是非。

献立:白身魚のフライ定食

料金:子ども無料/大人300円

時間:16:45~18:00
場所:福岡市博多区山王1丁目11-11光薫寺ホールにて

お寺で絵を描いたり、食事をするはなかなかないと思いますので、是非ともご参加下さい。

ご予約お待ちしております。

 

 

今週10日(土)の山王学舎の子ども食堂は、ご近所の光薫寺で開催させていただきます。

皆さんお寺に最近行ったことありますか?

光薫寺は住職の小林信翠様を始めとして、地域に開いたお寺の運営を行っています。

今回の山王学舎子ども食堂も、是非一緒にやってみましょうということで、お寺の調理室とホールをお借りして、絵を描いたり、みんなで食事をしたり、楽しい一日となります!

献立:白身魚のフライ定食

料金:子ども無料/大人300円

時間:16:45~18:00
場所:福岡市博多区山王1丁目11-11光薫寺ホールにて

当日はお昼より山王ひなた美術教室主催の「玄海のお魚絵画コンクール」が開催されています。地域のみんなと一緒に食べる食事はまた格別です!光薫寺住職の信翠様には感謝しかありません。
今回は事前申し込みが必要となりますので、山王学舎メールに申し込みを宜しくお願い致します。
(写真は前回の子ども食堂の様子です)

先週の7月13~15日は、同じ地域内にある「山王ひなた美術教室」のキャンプイベントがありました。

山王学舎に通っている子達も何人か参加するということで、ぼくもお手伝いとして参加してきました。

今回の目的地は、長崎県北松浦郡小値賀町にある無人島、野崎島。

「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一つ「野崎島の集落跡」がある島です。

その島内にある廃校となった木造校舎を宿泊施設として利用している「自然学塾村」を拠点に、二泊三日の自然体験を楽しんできました

初日の午前中はあいにくのお天気。

どしゃ降りの大雨にうたれながら野崎島に到着しました。

みんな合羽をまとい、一列になって港から自然学習塾までの道のり30分を頑張って歩きました。

ひとりの子がスターウォーズみたいだ、と話していて、それにはぼくも共感しました。ジェダイの騎士がマントを深々と被って敵の島へ潜入するシーンのイメージですね。

そうこう心躍らせながら話している内に、自然学習塾に到着。

雨の中の急な上り坂、下り坂の多い道のりをみんな頑張りました。

宿舎内で先生達の注意事項を聞き、グループ決めをした後は、今回の寝床となるテントへそれぞれ移動しました。

午後からは雨もあがり、予定通りテントで寝泊まりが出来ることになったので、子どもも大人も一安心しました。

その後は夕食の時間まで自由時間だったので、外で遊んだり、敷地内を探検したり、宿舎内で絵を描いたりして過ごしました。

グループ行動が決まりとはいえ、初対面同士の子たちも多かったと思うので大丈夫かと様子を見ていたのですが、さすが子どもと言うべきなのか、自然にコミュニケーションを取りながら打ち解けていっていたので、みんなすごいなと感心しました。

ちなみに写真が荒いですが、テントのすぐ後ろ側の丘には野生の鹿の群れが下りてきていたり、宿舎の後ろ側の丘には1908年から建っている世界遺産の「旧野首教会」がすぐ近くにそびえ立っていたり、足元をカニが歩いていたりと、都会とは全く違う風景に子ども達は大喜びしていました。

初日の夕飯はカレーライス。

食べている様子を撮り忘れましたが、みんな調理のお手伝いもしてくれていました。

そして21時には消灯でしたが、興奮さめやらぬ子ども達は、先生達に注意されながらもたまの夜更かしをそれぞれのテントで楽しんでいました。

 

2日目。

昨日とは打って変わって、とても良い天気でした。

そして書き忘れていましたが、今回のキャンプでは、平戸の「NPO法人ひらど海てらす」さんが協力してくれました。

平戸の様々なエキスパート、自然をより深く知っている方々を集めていただき、食事からガイドまでキャンプ事業全体を手伝っていただいたので大助かりでした。

ということで、2日目はそんな方々のエスコート、指導付きでトレッキングチーム、釣りチーム、海水浴チームに分かれて行動しました。

トレッキングチームは、崖下に広がる湾を一望できる野崎島随一の展望台を目指しました。

野崎島は隆起によって形成されているようですが、東部に広がる台地は火山活動で形成されたそうです。そのため、展望台周辺には火口から噴き出したという溶岩が所々に散らばっていたので、子ども達はその溶岩をウキウキしながら拾ったり、割ってみたり、昨日室内で静かに絵を描いていた子達でさえも、崖から海へぶん投げたりと、陽気さとワイルドな一面が垣間見えたのでとても良かったです。

もちろん展望台から見える広大な海といびつな形状の島の景色は、小粒の悩みぐらいなら全部吹き飛ばしてくれるぐらいとても素晴らしかったです。

そして、展望台からの帰り道では、神官であり最後の島民となった方が住んでいたお家を外観だけ見ることが出来ました。所々綺麗に修繕されていましたが、住んでいた当時の雰囲気が少し感じ取ることができました。

そして、釣りチーム。

インストラクターさんの指導の下、サビキ釣りを行いました。

時間帯によってなかなか釣れないチームもありましたが、午後から始めたチームは大当たりが多かったようです。

そして、2日目の夕飯は待ちに待ったBBQ。

大量のお肉、焼きそば、お昼に釣ったイワシ、そしてひらど海てらすさんがプレゼントしてくれたスイカをいただき、子どもも大人も大満腹の内容でした。

そして、最終日。

三日目ともなると、最初少しよそよそしかった子ども達に「おはよう」と話しかけると、「ああ…おはよう」といった感じで、先生達に対しても子ども同士でも、お家感と言うか仲間感と言うか、少し気を許してきているのだろうなといった様子がとても良かったし可愛らしかったです。

最終日の課題は、美術教室主催のキャンプなのでやはり絵画制作。

このキャンプでの思い出をそれぞれ絵に込めてもらいました。

残念ながら完成した絵の写真も撮り忘れてしまいましたが、みんな本当に一生懸命描いてたのでとても素敵な絵たちが仕上がっていました。

いいなと思って唯一撮っていた女の子の絵は、サビキの仕掛けがしっかり描き込まれているし、海の中の躍動感と楽しそうな様子がうかがえます。

話しを聞くとサビキ釣りは初めてのようで、よく仕掛け等まで観察しているなあと、これまた関心しました。

長々と写真を並べてきましたが、こういった様子のとても充実した2泊3日のキャンプでした。

「自分のことは自分でやる」というルールの下、大自然の中で同世代で協力しながら過ごした三日間は、子ども達には良い刺激になったのでしょうか。

自分でも知らず知らずの内にたくましくなっている所はきっとあると思うので、これからの学校生活が少しでも過ごしやすくなることを密かに願っておきます。

スタッフとしても、様々な性格の子ども達と関わることができたのでとても良い経験になりました。

山王学舎でもしっかり還元していこうと思います。

そして、何から何まで手伝ってくれたチームひらど海てらすのみなさん、スムーズかつ楽しい時間を過ごすことができました。本当にありがとうございました。

また来年もあるなら楽しみにしておきます。

 

7月5日(土)は、学び舎お泊り読書会でした。

19:00に集合し、翌日10:00まで山王学舎に泊まり、読書を思う存分楽しむイベントです。

第一回目が盛況だったおかげで、今回も多くの子ども達が参加してくれました。

そして、福岡子ども専門学校の生徒さん2人が今回もお手伝いで参加してくれました。

平日の放課後児童クラブの時間は、男性の先生中心の山王学舎ですが、お泊り会では毎回女性の先生も加わり男臭くない編成となっております。

 

では、当日の様子をお伝えします。

19時に集合して一息ついた後、まずはみんなで夕飯。

バヤ先生がカレーライスを作ってくれました。

そして、食後はいよいよ読書タイム。

まずは自己紹介も兼ねて、各々持ってきた本を紹介し合いました。

そして、バヤ先生の読み聞かせタイム。

低学年の子達は食い入るようにバヤ先生の読み聞かせを聞いていましたが、高学年の子達はその横ですかさず自分の本を読み始めていました。

そして、それぞれの読書タイムへ。

読書に飽きた子達は、一旦お絵描きタイム。

そして、消灯時間が近づいてくるとそれぞれ寝床確保。

寝袋とランタンを渡し、好きな場所で寝てもらいます。

男の子達には机の下が人気なようです。

そして、22:00消灯。

消灯後は、ランタンの灯りで読書をしてもらっています。

前回は消灯しても落ち着かず、部屋の中を歩き回っていたり、騒ぎ出す子もいたりと、落ち着かせるまでになかなか大変でしたが、今回は高学年の子が多かったせいか、思っていたよりも落ち着いて読書に臨んでくれていました。

たまのお泊りとなったら子ども達が興奮するのは当たり前だと思うので、多少はしょうがないと思っていますが、落ち着いて読書できる雰囲気づくりはスタッフ達でもっと頑張らねばな、と思いました。

とは言うものの、夜が更けてくると何人かは寝だし、自然と静かになっていく子ども達。

「今日は絶対寝ないよ。」、「先に寝たら負けね。」と寝ない宣言をしていた子ども達もいつの間にか力尽きていっていました。

そして、翌朝。

子ども達の朝は早く5時過ぎから起き出す子もいたので、スタッフ達も目覚ましアラームを聞くことなく起きることが出来ました。

朝食はシンプルにご飯、みそ汁、きんぴらごぼう、味のり。

みんな朝から元気よく、しっかり完食してくれていました。

今回参加いただいた子ども達、なかなか寝ないとは書きましたが、言うほど手を焼くことなく、スタッフ共々楽しい時間が過ごせたと思っているので、またの参加お待ちしております。

もちろん新規の子ども達も。

人気イベントなのでご予約はお早めに。

宜しくお願い致します。